【この記事でわかること】
- 2026年に変わる「年収の壁」4つの全体像
- 所得税の壁:103万円→178万円への引き上げ
- 社会保険の壁:106万円の壁の撤廃(2026年10月予定)
- 130万円の壁:残るけど判定ルールが変更(2026年4月から)
- 配偶者控除の壁:123万円→136万円への引き上げ
「年収の壁」シリーズも、今回でいよいよ総まとめです。
2026年は、壁のルールが一気に動く「改正ラッシュの年」になりました。シリーズで一つずつ解説してきた壁が、今どうなっているのか。この記事1本で、ぜんぶ確認できるようにまとめました。
あやの:103万とか106万とか130万とか…数字が多すぎて、正直もう何がなんだか分からなくなってきました😵
にしやん:その気持ち、よく分かります。実は2026年の改正で、覚えるべき数字がガラッと変わったんです。
あやの:えっ、今まで覚えた数字はもう古いんですか?
にしやん:一部はそうなんです。だからこそ今回は「2026年版の最新の数字」だけを、スッキリ整理してお届けします!

【結論】2026年の壁はこう変わる
- 所得税の壁:178万円に引き上げ(2026年分から)
- 106万円の壁:2026年10月に撤廃予定。「週20時間」が新基準に
- 130万円の壁:壁は残るが、判定方法が「契約ベース」に変更(2026年4月から)
- 配偶者控除の壁:136万円に引き上げ(2026年分から)
① 所得税の壁:103万円→178万円へ
結論:2026年分(令和8年分)から、年収178万円までは所得税がかかりません。
もともと「103万円の壁」と呼ばれていた所得税の壁は、2025年分で160万円に、そして2026年分からは178万円まで引き上げられました。2年連続の大幅アップです。
| 年分 | 所得税がかかり始めるライン |
|---|---|
| 2024年分まで | 103万円 |
| 2025年分(令和7年分) | 160万円 |
| 2026年分(令和8年分)〜 | 178万円 |

⚠️ 注意(3つ)
・178万円のうち一部は2026年・2027年の時限措置(=期間限定の特例)です。2028年分以降の扱いは今後の改正で見直される予定です。
・月々のお給料からの天引き(源泉徴収)にすぐ反映されるわけではなく、2026年12月の年末調整でまとめて精算される形です。
・これは所得税の話です。住民税は別ルールで、もっと低い年収からかかります。「所得税がゼロだから住民税もゼロ」ではない点にご注意ください。
② 106万円の壁:2026年10月に撤廃予定
結論:「年収106万円」という基準はなくなり、「週20時間以上働くかどうか」が社会保険加入の基準になります。
社会保険(=健康保険と厚生年金保険のセット)の加入条件だった「月額賃金8.8万円以上(年収換算で約106万円)」という要件が、2026年10月に撤廃される予定です。2025年6月に成立した年金制度改正法で決まったものです。
撤廃後に残る主な加入条件は、次の通りです。
- 週の所定労働時間が20時間以上
- 雇用期間が2か月を超える見込み
- 学生ではない
- 勤務先が一定規模以上(現在は従業員51人以上)
💡 重要ポイント
「お金の壁」から「時間の壁」への転換です。年収がいくら低くても、週20時間以上働けば社会保険の加入対象になります。勤務先の従業員数の条件も、2027年10月から2035年10月にかけて段階的になくなっていく予定です。

📎 「パートのままか、正社員になるか」で迷っている方は、第8回「パートから正社員になったら?」でくわしくシミュレーションしています。
③ 130万円の壁:残るけど、判定ルールが優しくなった
結論:130万円の壁そのものは残ります。ただし2026年4月から、「残業でうっかり超えても、扶養から外れにくい」仕組みに変わりました。
これまでは、残業代を含めた「実際の収入見込み」で判定されていたため、繁忙期にシフトを増やしただけで扶養から外れてしまうケースがありました。
2026年4月からは、労働条件通知書(=働く条件が書かれた契約書類)に書かれた「契約上の収入」で判定される方式に変わりました。契約上の年収が130万円未満なら、一時的な残業で実際の収入が超えても、原則として扶養にとどまれます。
| 時期 | 判定のしかた |
|---|---|
| 2026年3月まで | 残業代も含めた収入見込みで判定 |
| 2026年4月から | 契約上の基本収入で判定 |
⚠️ 注意
・契約上の年収がそもそも130万円以上の場合は、この新ルールの対象外です。
・昇給や労働時間の延長など「ずっと続く収入アップ」は、扶養から外れる対象のままです。
・通勤手当や賞与も収入に含めて判定されます。
・すでに扶養に入っている方への適用は、年1回の資格確認(多くは10〜12月頃)のタイミングからです。

📎 扶養から外れる損得の考え方は、第5回「扶養から外れたら損?得?」でくわしく解説しています。
④ 配偶者控除の壁:123万円→136万円へ
結論:2026年分から、配偶者の年収が136万円以下なら配偶者控除(満額38万円)の対象になります。
配偶者控除(=配偶者を養っている人の税金が安くなる仕組み)の対象となる年収ラインも、基礎控除の引き上げに合わせて広がりました。
| 配偶者の年収(2026年分) | 受けられる控除 |
|---|---|
| 136万円以下 | 配偶者控除(満額38万円) |
| 136万円超〜169万円以下 | 配偶者特別控除(満額38万円) |
| 169万円超〜207万円以下 | 配偶者特別控除(段階的に減少) |
| 207万円超 | 控除なし |
※控除する側(納税者本人)の合計所得金額が900万円以下の場合の金額です。本人の所得が高い場合は控除額が減ります。
✅ ポイント
136万円を1円でも超えたら損、というわけではありません。169万円までは配偶者特別控除で同じ38万円が控除され、そこから207万円まではゆるやかに減っていく「スロープ」の形です。ただし、勤務先の「配偶者手当(家族手当)」の基準は会社ごとに違うので、そちらは別途確認が必要です。
📎 配偶者控除のくわしい仕組みは、第6回「配偶者控除って何?」で解説しています。
早見表:2026年の壁、全部まとめ
| 壁の種類 | 改正前 | 2026年 | いつから |
|---|---|---|---|
| 所得税の壁 | 160万円(2025年分) | 178万円 | 2026年分から(年末調整で反映) |
| 社会保険(106万円) | 106万円 | 撤廃→週20時間が基準に | 2026年10月(予定) |
| 社会保険(130万円) | 実収入で判定 | 130万円のまま・契約ベース判定に | 2026年4月から |
| 配偶者控除 | 123万円(2025年分) | 136万円 | 2026年分から |

あやの:こうして並べると…税金の壁はどんどん上がって、社会保険は「時間」で見る時代になるんですね!
にしやん:まさにその通り!まとめると「税金は178万円まで安心、社会保険は週20時間を意識」。これが2026年の新しい合言葉です。
今日からできる3つのチェック
✅ ポイント
- 自分の「週の労働時間」を確認する:2026年10月以降は、年収より週20時間以上かどうかが社会保険のカギになります。
- 労働条件通知書を確認する:130万円の壁の新ルールは、契約書類の内容がすべての基準です。時給・労働時間・手当が明記されているか見ておきましょう。
- 年末調整を忘れずに:178万円への引き上げは、2026年12月の年末調整で反映されます。申告書の提出を忘れると恩恵を受けられません。

まとめ
- 所得税の壁は178万円へ(2026年分から・年末調整で反映)
- 106万円の壁は2026年10月に撤廃予定。「週20時間」が新基準
- 130万円の壁は残るが、契約ベース判定になり働きやすく
- 配偶者控除は136万円まで拡大。169万円までは特別控除で満額
- 税金と社会保険は別ルール。ごちゃまぜにしないことが大切

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ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました😊
「年収の壁」シリーズ、いかがでしたか。数字だらけで大変な内容でしたが、最後までお付き合いいただけて嬉しいです。
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次回の記事投稿もお楽しみにしていてくださいね。
本記事は2026年7月時点の情報をもとに作成しています。「106万円の壁の撤廃」など施行前の制度は「予定」であり、今後変更される可能性があります。正確な情報は国税庁・厚生労働省・日本年金機構などの公式サイトでご確認ください。本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の税務・社会保険に関するご相談は税理士・社会保険労務士などの専門家にご相談ください。本記事は広告(アフィリエイトリンク)を含みます。
