📋 この記事でわかること
- 損益分岐点とは何か
- 扶養内と扶養外の手取りの違い
- 「働き損ゾーン」はいくらからいくらか
- 年収別の手取りシミュレーション
- 2026年改正後の働き方の考え方
はじめに
こんにちは、にしやんブログです!
前回の第4回では「130万円の壁」の判定方法の変化についてお伝えしました。
今回は、多くの方が気になる「結局いくら稼げばいいの?」という疑問にお答えします。

結論:年収約160万円を超えると扶養外の方が得になる
まず結論からお伝えします。
年収約160万円を超えると、扶養から外れても手取りが増えます。
逆に、年収が130万円〜160万円の間は「働き損ゾーン」になる可能性があります。
損益分岐点(=損と得が逆転するライン)は約160万円ですが、
勤務先の保険料や地域・家族構成によって多少異なります。
損益分岐点とは?
わかりやすく言うと?
損益分岐点(そんえきぶんきてん)とは、「扶養内で働く手取り」と「扶養外で働く手取り」がちょうど同じになる年収のラインのことです。
このラインを超えると、保険料を払っても手取りが増え始めます。
扶養内で年収130万円 → 手取り約105万円
扶養外で年収150万円 → 保険料・税金を引かれて手取り約112万円
扶養外で年収160万円 → 保険料・税金を引かれて手取り約125万円
扶養外で年収200万円 → 保険料・税金を引かれて手取り約150万円(得!)
なぜ「働き損」が生まれるの?
扶養から外れると、以下の負担が一気に発生します。
- 健康保険料(給与の約5〜6%/会社と折半)
- 厚生年金保険料(給与の約9%/会社と折半)
- 所得税・住民税(収入に応じて発生)
合計すると給与の約14〜15%以上が保険料・税金として引かれます。
収入が少し増えただけでは、この負担をカバーできないため「働き損」が生まれます。
扶養内と扶養外の手取り比較

扶養内(130万円以下)の場合
年収130万円以下の場合、社会保険料の自己負担はゼロです。
- 健康保険:配偶者の扶養に入るため自己負担なし
- 年金:第3号被保険者(だいさんごうひほけんしゃ=配偶者の扶養に入っている人の区分)として保険料負担なし
- 所得税:2026年分の所得から136万円以下に引き上げ予定
扶養外・社会保険加入の場合
扶養から外れると、以下の負担が発生します。
- 健康保険料:月収の約5〜6%(会社が半分負担)
- 厚生年金保険料:月収の約9%(会社が半分負担)
- 所得税・住民税:収入に応じて発生
手取りの比較表
| 年収 | 状況 | おおよその手取り | 判定 |
|---|---|---|---|
| 130万円 | 扶養内 | 約105万円 | 😊 安心ゾーン |
| 150万円 | 扶養外・社会保険加入 | 約112万円 | ⚠️ 注意ゾーン(働き損) |
| 160万円 | 扶養外・社会保険加入 | 約125万円 | 👍 分岐点ゾーン |
| 200万円 | 扶養外・社会保険加入 | 約150万円 | 😊 得ゾーン |
上記の手取りは所得税・住民税・社会保険料をすべて含めた目安です。
勤務先の保険料率・住んでいる地域・家族構成によって異なります。
「働き損ゾーン」とはいくらからいくら?

働き損ゾーンとは、扶養を外れたことで保険料・税金の負担が増え、手取りが扶養内より少なくなってしまう年収帯のことです。
年収130万円〜160万円
この年収帯では、扶養を外れて社会保険に加入すると
手取りが年収130万円(扶養内・手取り約105万円)と
あまり変わらないか、むしろ少なくなる場合があります。
年収別シミュレーション

実際のケースで確認しましょう。
社会保険料・税金の自己負担:ほぼなし
手取り目安:約105万円
→ 保険料ゼロで手取りが安定します。扶養内で働きたい人の上限ラインです。
社会保険料+税金:年間約38万円
手取り目安:約112万円
→ 年収が130万円より増えたのに、手取りが扶養内の約105万円と大差ありません!
頑張って働いても手取りがあまり増えない「働き損ゾーン」です。
社会保険料+税金:年間約35万円
手取り目安:約125万円
→ ここが損益分岐点の目安です。
保険料・税金を払っても手取りが増え始めるラインです。
社会保険料+税金:年間約50万円
手取り目安:約150万円
→ 保険料・税金を払っても手取りが大幅に増えます!
将来の厚生年金も増えるため、長期的にもお得です。
2026年改正後はどう変わる?

106万円の壁撤廃の影響
2026年10月から106万円の壁が撤廃され、週20時間以上働く人は年収に関係なく社会保険加入の対象になります。
これにより、これまで扶養内で働けていた人も社会保険加入が必要になるケースが増えます。
週20時間以上働いている場合、年収に関係なく社会保険加入の対象になります。
自分の勤務時間を確認しましょう。
130万円の壁の判定変更の影響
130万円の壁の判定方法が変わり、事業主(=会社)の証明があれば繁忙期などの一時的な収入増加で扶養から外れにくくなります。
原則として連続2回までは、一時的な収入増加があっても扶養を継続できる見込みです。
| 改正内容 | 損益分岐点への影響 |
|---|---|
| 106万円の壁撤廃 | 週20時間以上働く人は社会保険加入が必要になり、損益分岐点の意識がより重要に |
| 130万円の壁の判定変更 | 一時的な収入増加では扶養から外れにくくなるが、損益分岐点のラインは変わらない |
働き損ゾーンを避けるには?
働き損ゾーンを避けるための考え方は2つです。
扶養内で働き続ける方法です。
保険料の自己負担がなく、手取りを安定して確保できます。
ただし、2026年10月以降は週20時間以上働く場合は社会保険加入の対象になるため注意が必要です。
損益分岐点を超えて、扶養外でも手取りが増える水準を目指す方法です。
将来の厚生年金も増えるため、長期的なメリットもあります。
「どうせ働くなら損益分岐点を超えるまで働く」という考え方です。
年収130万円〜160万円は手取りが増えにくいゾーンです。
この範囲の年収になりそうな場合は、
「130万円以内に抑えるか、160万円以上を目指すか」の二択を意識しましょう。
こんな人は損益分岐点を意識しよう

年収が130万円〜160万円の範囲に入っていないか確認しましょう。
働き損ゾーンに入っている場合は、年収を調整するか160万円以上を目指すかを検討しましょう。
本業+副業の合計年収で損益分岐点を考える必要があります。
副業収入が増えて働き損ゾーンに入らないよう注意しましょう。
「少し収入を増やす」だけでは手取りが減る可能性があります。
「増やすなら損益分岐点(約160万円)を超えるまで増やす」という考え方が重要です。
よくある質問(FAQ)
Q. 働き損ゾーンはいくらからいくら?
A. おおよそ年収130万円〜160万円が働き損ゾーンです。この範囲では扶養を外れて社会保険に加入すると、手取りが扶養内(年収130万円・手取り約105万円)とあまり変わらないか少なくなる可能性があります。ただし、勤務先の保険料率や地域によって多少異なります。
Q. 扶養を外れると夫の税負担も増える?
A. 妻の年収が増えると、夫が受けられる「配偶者控除(はいぐうしゃこうじょ=妻の収入が少ない場合に夫の税負担を減らす制度)」が減る場合があります。ただし、妻の収入増加分が夫の税負担増加を上回ることが多いため、世帯全体で考えると増収になるケースが大半です。
Q. 2026年以降も損益分岐点は変わらない?
A. 損益分岐点の目安(約160万円)は大きくは変わりませんが、106万円の壁の撤廃により、週20時間以上働く人は年収に関係なく社会保険加入の対象になります。2026年10月以降は勤務時間の確認も重要です。
まとめ
扶養から外れるかどうかは、年収によって大きく変わります。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 損益分岐点の目安 | 年収約160万円を超えると扶養外の方が手取りが増える |
| 働き損ゾーン | 年収130万円〜160万円が最も注意が必要 |
| 2026年改正の影響 | 週20時間以上働く人は年収に関係なく社会保険加入の対象に |
| 働き方の考え方 | 130万円以内か160万円以上を目指すかの二択が基本 |
「少し収入を増やす」より「しっかり増やすか、扶養内にとどまるか」を意識することが大切です。
自分の年収と照らし合わせて、最適な働き方を選びましょう!
「難しそう…」と思っていた損益分岐点の話も、
少しわかりやすくなっていたら嬉しいです😊
これからも「知らないと損するお金の知識」を
初心者目線でわかりやすく発信していきます!
次回も、ぜひにしやんブログを読みに来てください✅
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※本記事は情報提供を目的としています。個別の社会保険・税務判断は、社会保険労務士または税理士にご相談ください。手取りのシミュレーションはあくまで目安であり、実際の金額は勤務先・地域・家族構成等により異なります。
